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正しい羊の選び方 後編

2009.10.12 *Mon
ティンジダッドの日曜スークに潜入

6:30AM。
グルミマからグランタクシーで15分。
朝日がさしはじめたばかりのティンジダッドのメインストリートはまだ人影もまばら。

それでもスークに近づくと明らかに活気がある。
手押し車が行き来し、テントの設営、野菜の陳列など、本日の商売の準備がちゃくちゃくと進められている。

そこからさらに奥まったところにあるのが、羊のスークである。塀で囲まれた専用スペースが設けられているが、その中も外も羊と人であふれかえっており、昨日のおじさんに言われたとおり、すでにこの時間で売買は始まっていたのだ。

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羊に綱をつけて引いてくる人もいれば、後ろから追い立ててくる人、腕に抱きかかえて引きずってくる人もいる。あちこちで羊の「バー(メーではない)」という鳴き声がしている。スークに来るのは男性ばかりかと思いきや、このティンジダッドのスークでは女性も多く見うけられる。毎日畑で刈ったウマゴヤシをやり、手塩にかけて育てた羊を売るのは直接自分が、という思いもあるのだろうか。小学生くらいの子ども達も沢山いる。このくらいから現場を体験して、羊の正しい売り方を学ぶかもしれない。



ブローカーに不完全密着取材


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ふと気づくと、人ごみの中に近所のお兄さん、ヒーシャムがいる。
グルミマからここまで羊を売り買いしにきたのか?

「朝5時に来て、もう3頭買って売りさばいたよ。」

そう、彼の職業は羊ブローカー。

売り手と買い手の中間に立って儲けを得るブローカーなるものが、この田舎の羊スークにも存在するのである。ブローカーはヒーシャムのような若い男性に非常に多い。彼ら自身は別に羊を持って帰りたいわけではなく、売れそうな羊をいち早く見つけて自分が買い、その後転売するのである。より多くの羊を動かす事が利益につながるので、悠長に構えてなどいない。買ったばかりの羊を一頭、囲いの中に連れてきてつないだと思ったら、また出かけていく。

「売り手がスークにやってくる途中で買い付けるのさ」

羊を売りたい人は、自分の希望する金額で羊を買ってくれるのなら、ブローカーあろうと一般の人でも構わないのである。言い値で早く売れればそれに越した事はない。

しばらくしてヒーシャムはまた1頭、羊を連れてくる。つないでいるそばからさっそく買い手が現れる。

「いくらだい?」

「25(ハムサウアシュリン)。」

この「25」というのはの「25,000リヤル」の略で、ディルハム換算だと1,250dhとなる。
オス、かなり大きめサイズ。ふむふむ、この大きさだとこのくらいの金額なのか。

1人買い手が去ると、また別の買い手が現れて金額を尋ねていく。

何人目かで交渉成立。羊は新しい主人に連れて行かれる。

ヒーシャムはスーク内のあちこちに目を配りつつ、他のブローカーとなにやら相談。そしてまたどこかへ行ってしまう。なにしろスークはどの町でも週に1~2回程度。ブローカーにとって、この辺一帯では規模の大きい土曜日のグルミマと、日曜日のティンジダッドがメインの稼ぎどころとなるため、おのずと真剣にならざるをえない。



羊の見極め方

さて、ここで羊を選ぶときのポイントを挙げてみよう。

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まず、お目当ての羊を見つけたら、背中を触る。
羊毛でもこもこしているので、意外に身の部分はやせ細っている、という事があるかもしれない。背中の後方は肉付きをみる第一のポイントである。

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次に喉の下、胸のあたり。ここも肉付き具合を見る大切なポイント。
ちゃんと肉がついているか、しっかり触って確認する。

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そして、目方(重さ)を見る。喉の部分とお尻のところに手を差し込んで、両手で抱えてみる。
羊選びのプロ達には体重を調べるはかりなどは無用。何kgくらいあるかは、持ち上げてみれば長年のカンでちゃんと分かるのである。

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そして歯を見る。おいしい羊はだいたい1歳半まで。それ以上だと、肉が硬くなって味が落ちてしまう。歯の伸び具合をみれば、年齢が分かるのである。ちなみに犠牲祭用に食べる羊は、生後5ヶ月は経っていなくてはならないそうだ。



気になるお値段

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こうして自分の感触で羊を確かめるのとほぼ同時に値段交渉に入る。

犠牲祭で食べられる羊は殆どがオスという。メスに比べて体も大きいぶん、値段も高い。
Ready-to-eatの状態になっているオスはだいたい1,000dh以上。素人目にも毛並みが良くて太っているオスは1,500dhはする。本日のスークで一番高いオスの羊は2,000dhの値がついていた。
また、オスでも今度の犠牲祭で家族みんなで食べるには少し小さいかな?という生後1年以内のものもいる。これだと300dhくらいから値がついている。
一方のメスは、子羊とセットで売られているケースが多い。まだお乳が必要なオスの子羊を、来年の犠牲祭用に食べる(売る)ために、今買っておくという人もいるようだ。こちらは大体750dh~1,000dh弱。

あちこちで交渉している様子を見て気づいたのは、売り手は決して値段を変えないということ。
いろんな買い手が聞いても、同じ金額を提示している。
よく、お土産屋などで店主が言う、「お前はいくらなら買うんだい?」という逆の問いはない。
つまり、この羊ならこの値段、という相場が売り手と買い手の間にちゃんとあるようなのだ。そうでなければ「値切ってこその買い物」を心がけるモロッコ人が、最初に提示されたプライスであっさり引き下がる訳がない。もちろんこの値段も時期によって変動することはある。需要が高くなる犠牲祭の直前などは、同じ羊でも何割増しかの金額で取引されるという。

また改めてその時期に羊スークに潜入してみるつもりである。


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ファルゴ(バン)の荷台に積み込まれていく羊達。



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